プロジェクトストーリー

奥能登広域圏消防救急デジタル無線整備

命を守る防災無線 ゼロからのスタート 奥能登広域圏消防救急デジタル無線整備

好奇心を原動力に新分野へ

当社の社名が北電技術コンサルタントということもあり、電気電子系の仕事に強いイメージを持たれていますが、防災無線は自分が担当するまで社内の誰も経験したことがありませんでした。

前例のない仕事でしたが、上司から担当を打診されたときすぐに「やります」と答えました。もともと新しいもの好きな性格でしたし、当時、社内では部内IP管理や個人PCセットアップなどのシステム担当だったり、電子部品には普段から興味もあり、嫌だなと気持ちはまったくありませんでした。好奇心が私の原動力になっているのです。

とはいえ、業務としてはゼロからのスタートです。土木が専門分野であった自分は「電気・通信」分野の設計にまったく歯が立ちませんでした。システム構築に必要な技術指針などをいちから学び、分からない点は電気専門のグループ会社やメーカーさん、電気工事会社さんに教えてもらいました。業務に耐えられる知識を身につけるまでは、新しいことが出るたびにまた勉強です。そうやって少しずつ学びながら電気電子部門のRCCM資格を取得しました。

東日本大震災とこれからの防災システム

これまでに防災行政無線や消防無線などの無線システムの設計を多く手がけましたが、もっとも印象に残っているのは「奥能登広域圏消防無線システム構築」の設計です。2市2町をまたぐ広域エリアの基本調査設計から工事監理まで平成23年から27年までの4年にわたり従事しました。

通信指令センター(奥能登広域圏事業組合消防本部パンフレットより)
通信指令センター(奥能登広域圏事業組合消防本部パンフレットより)

119番からの出動指令や出動した消防車や救急車と相互連絡するのが消防無線です。そのため地域内のあらゆる場所に無線が届かないと消防活動ができません。しかし広い範囲に無線を届けようとして電波が伝搬し過ぎてもいけないのです。新潟や福井、富山などの北陸地方だけでなく、その他近隣地方にも電波の影響が出てしまうからです。他の地域に影響が出ないようにしながら、地域内はもれなくカバーするための調整に苦心しました。

そして、この仕事をはじめたころに東日本大震災がおこりました。報道で津波の襲来を告げる防災無線の声を聞いて、人命に直接関わる仕事をしていることを再認識し、非常に大きなプレッシャーを感じながら仕事をやり遂げました。

工場での動作試験
工場での動作試験

私はいま防災分野を中心に仕事をしていますが、将来的により安心できる防災システムを提案していきたいと思っています。河川情報や気象情報など防災に関する情報をすべて収集して、総合防災情報として各戸に配布したタブレット等で通知するようにすれば、より迅速に避難できるようになります。実現するにはたくさんのハードルがありますが、それでも推進すべきと思っています。

第二土木部 設計第四グループ
高寺 健一

資格:
RCCM(電気電子部門)
第一級陸上特殊無線技士
技術士補(建設部門)など

業務経歴

  • 平成19年~平成23年 富山県ほか 砂防基礎調査(県内外各所)
  • 平成21年 黒部市 地域新エネルギービジョン 詳細ビジョン策定
  • 平成22年 石川県 犀川辰巳治水ダム建設事業 ダム統合管理設備TM・TW設備詳細設計
  • 平成22年 小松市 小松基地周辺無線放送施設(移動系)実施設計
  • 平成23年 輪島市 デジタル防災行政無線(同報系)予備調査・基本設計
  • 平成23年~平成27年 奥能登広域圏 消防救急デジタル無線整備実施設計・工事監理
  • 平成24年~平成25年 大野市 消防救急デジタル無線整備実施設計・工事監理
  • 平成24年 富山県 射水山麓地区 水管理施設制御設計業務
  • 平成25年~平成26年 小松市 消防救急デジタル無線整備工事実施設計・工事監理
  • 平成26年 北陸農政局 九頭竜川下流小水力発電 総合水管理実施設計
  • 平成27年 石川県 八ヶ川ダム 堰堤改良工事実施設計(電気設備)
  • 平成28年 群馬県企業局 四万発電所 全設備更新調査
  • 平成29年 新潟県 風倉発電所 受変電設備実施設計
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